ヤオ族
居住地
中国南部、ベトナム北部、ラオス
使用人口
世界で約80〜100万人
言語
ヤオ語(ミャオ・ヤオ語族)
特徴
道教と融合した民間信仰、刺繍と服飾文化
民族のシンボル・文化的意匠
服飾
女性は黒を基調に赤・白・緑の刺繍を施した衣装を着用し、銀飾りを多用
象徴文様
刺繍に見られる渦巻・鳥・龍・太陽などの文様は、宇宙観や祖霊信仰を表現
宗教儀礼
道教由来のシンボルやタリスマン(護符)、紙人形を用いる祭礼が多い
言語
語族
ミャオ・ヤオ語族(Hmong-Mien family)
言語名
国際的には "Iu Mien"(ユー・ミエン)、または単に "Yao language"
使用地域
主に中国南部(広西・湖南・雲南など)、ラオス、ベトナム北部、タイ北部
言語の特徴
・トーン言語(6〜8種類の声調で意味を区別)
・単音節語が多く、語順はSVO
・名詞・動詞に性や数の変化はなく、助詞や語順で文法関係を表す
・文末助詞や語彙の繰り返しで敬意・ニュアンスを調整
表記体系
・伝統的表記:自民族の文字は持たず、宗教儀礼や経典には漢字を音訳・意訳で使用(「偽経文」文化)
・ラテン文字表記(ローマ字表記):
・近年は国際Mien語標準(Iu Mien Unified Romanized Alphabet)に基づき記述
・声調はアルファベット末尾に数字で付記(例:"mienh"(人)"mienh2"など)
・鼻音や子音の変化も diacritic(補助記号)で表記されることも
ヤオ語(Iu Mien 語)の挨拶・定番表現
日本語 | ヤオ語(Iu Mien) | 発音の目安 | |||
こんにちは | Nyei zoux | ニェイ ゾウ | |||
お元気ですか? | Nyei zoux maiv? | ニェイ ゾウ マイ? | |||
ありがとう | Doh gyax | ドー ギャー | |||
さようなら | Goux daaih | ゴウ ダーイ | |||
はい | Mienh | ミエン | |||
私の名前は〜です | Gou mangz... | ゴウ マン(名前) |
地域
大陸:ユーラシア大陸
地域:中国南部、ベトナム北部、ラオス
言語の起源
歴史的背景
・ミャオ・ヤオ語族は古代中国南部の山岳地域に起源を持ち、長江以南の民族分布に深く関係
・ヤオ族は漢王朝時代から記録があり、漢民族との交易や摩擦を経て多くの分派を形成
・宗教的には道教との習合が進み、独自の儀式言語や歌唱文化が発展
・東南アジアへの移動は19〜20世紀にかけて難民・移住民として進行し、現代の多国家分布へとつながる
伝統的な遊び
子ども向けの遊び
・紐とコマを使った「ヨーヨー回し」や「竹の棒バランス遊び」
・鬼ごっこ・かくれんぼ(「猿鬼」「祖霊鬼」など文化的意味を持つ)
・唄いながら行う「あいづちゲーム」などの応答型リズム遊び
成人向けの遊び・儀式的競技
・年始の「神招き競技」(唄と舞で祖霊を迎える儀式遊び)
・弓矢を模した「糸引き遊び」や「羽根とばし遊び」
・男性の舞踏バトル(歌と踊りの即興勝負)
紹介動画


備考
遊びは儀式と深く結びついており、笑いと敬意が同時に存在する